2016年12月20日
社会・生活
主席研究員
則武 祐二
先月ナノテクノロジーの国際標準化会議(ISO/TC229)に参加するため、シンガポールに出張しました。ナノテクノロジーに関する国際標準化の動向報告は別の機会にするとして、今回はシンガポールで懐かしいものを見かけましたので紹介します。
我が家では妻から「ママレモン買ってきて!」とよく言われます。台所用洗剤の総称として使っていますので、ママレモンを買うことはありません。それがシンガポールのスーパーでは、売れ筋商品が置かれる目の高さの棚に「mamaLEMON」と書かれた洗剤が置かれていました。「媽媽檸檬」と書かれたものもあり、どちらもLIONと記載されており、日本のライオン株式会社のものなのでしょう。
先駆けとなった商品やサービスの名前が「代名詞」となることはよくあると思いますが、時間が経つにつれ、いつしか自然に呼ばれなくなっていくのは寂しい気がします。今の若い人たちは、台所用洗剤をなんと呼んでいるのでしょうか。
私が入社したころは、世の中ではコピーをとることを「ゼロックスする」と言われていました。さすがに今ではそう呼ばれることは稀でしょう。ヤマト運輸の「宅急便」も当初は「宅配便」の代名詞として使われ、「魔女の宅急便」という映画もありましたが、今は「宅配便」が用語として普通に使われるようになっています。
なお、「ママレモン」については、日本では売っていない懐かしい商品だと思い込んでいましたが、ところが調べて見るとライオンのwebサイトには、今も掲載されており、アマゾンでも販売されていました。日頃買い物に行くホームセンターでも、棚の最下段に置かれていました。日本にも根強い愛好者がいるのだなと感心しました。
出張先や筆者の地元で見つけた「ママレモン」
(写真) 筆者
則武 祐二